ゆで卵をスムーズに剥くコツと最適な茹で時間で半熟から完熟まで

ゆで卵はそのまま食べるのも、料理に加えるのも非常に便利ですが、殻をスムーズに剥けないときのストレスは経験者も少なくないでしょう。殻をすっきりと剥けるようにするためには、実は卵の茹で方がカギを握っています。この記事では、なぜゆで卵の殻が上手に剥けないのか、その理由と、スムーズに剥くための方法や茹で方のポイント、効果的な切り方や保管方法について解説します。

ゆで卵の殻が上手に剥けない3つの理由
ゆで卵を簡単に剥くための3つの方法
卵の状態に応じた茹で方と茹で時間
ゆで卵を美しく切る方法と保存のヒント
1. キレイに美しく切るには
  1. 包丁をラップで包む
  2. 糸でゆで卵を切る
保存期間の目安
まとめ

ゆで卵の殻が上手に剥けない3つの理由

「ゆで卵を作る際は、少し古い卵の方が良い」と耳にしたことはありませんか？これは殻を剥くのが容易になるため、実はその通りです。その背景と、ゆで卵の殻がうまく剥けない主な原因を探ります。

白身が加熱により殻に密着するため

卵白は二酸化炭素（炭酸ガス）を含んでおり、加熱することでこのガスが膨張し、結果として白身の薄い膜が殻に強くくっつき、剥きにくくなるのです。

新鮮過ぎる卵を使用したため

卵の殻には、気孔という微小な穴が無数に存在し、時間が経つとこれらの穴から二酸化炭素が逃げていきます。新鮮な卵では二酸化炭素が豊富に含まれており、その結果、購入してから1週間程度経った卵の方が剥きやすくなります。しかし、新鮮な卵を使用してゆで卵を作る場合もありますよね。その際は、後述する秘訣を活用してみてください。

ゆでた卵を適切に冷却せずに剥いたため

ゆでたての卵を十分に冷却せずに剥くことも、失敗の原因の一つです。ゆで卵を冷水で冷ますことは、卵が過熱するのを防ぐだけでなく、殻を剥きやすくするためにも重要です。

ゆで卵を簡単に剥くための3つの方法

美しく簡単にゆで卵の殻を剥く秘訣を紹介します。このセクションでは、事前の準備から冷却法、さらには容器を利用した効果的な方法まで、殻を剥く際に役立つテクニックを探ります。

茹でる前に卵に穴を開ける

茹でる前の準備として、卵の底部（より丸みを帯びた部分）に、清潔な画びょうで穴を開ける手法があります。穴は、卵の内部にある気室を目掛けて、殻を貫通するほどの小さなものです。これにより、加熱時に発生する二酸化炭素が抜けやすくなり、殻が剥きやすくなる原理です。また、卵の白身と薄皮の間に水が侵入しやすくなるため、剥きやすさが増します。

冷却してから剥く

茹でた卵は、氷水にて急速に冷却することが推奨されます。この急冷によって、卵白が収縮し、殻との間に隙間が生まれ、その結果、殻を剥きやすくなります。冷水に浸す際には、卵の底に軽くヒビを入れ、水流を利用して剥くと、より効果的です。この手法は、トロトロの半熟卵にも適用でき、茹でた後の迅速な冷却がカギとなります。

容器を使用して剥く

特に殻剥きに自信がない場合は、コップやその他の容器を活用する方法が効果的です。氷水で冷やした卵を、卵が半分程度浸る水と共に容器に入れ、強く振って卵の殻にヒビを入れます。蓋付きのガラス容器が理想的ですが、手元にない場合はコップでも代用可能です。容器の口を手で覆って振り、10秒程度でヒビが入れば、殻を簡単に剥くことができます。

卵の状態に応じた茹で方と茹で時間

続いて、美しく簡単に剥けるゆで卵を作るための茹で方について解説します。重要なのは、卵を鍋に入れるタイミングを、卵の温度に合わせて調整することです。以下では、室温に戻した卵と、冷蔵庫から取り出したばかりの卵の茹で方、およびその茹で時間についてご紹介します。

室温に戻した卵は沸騰後に茹でる

室温に戻した卵を使用する場合、鍋の水がしっかり沸騰した後に卵を入れます。水がボコボコと激しく沸騰している状態が適しています。この方法では、ヒビ割れを防ぎつつ、茹で時間を短縮しやすくなります。

冷蔵庫から取り出したばかりの卵は冷水から茹でる

冷蔵庫から取り出した直後の冷たい卵を使う際は、水からゆで始めることが望ましいです。これは、温度の急激な変化によるヒビ割れを防ぐためです。見た目を重視する場合は、特にこの方法を推奨します。一方で、見た目が少々損なわれても構わない場合は、沸騰した水での茹でも選択肢になります。鍋に塩や酢を加えることで、万が一殻にヒビが入っても、卵白が外に漏れ出るのを防ぐことができます。